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  • 2017.11.27

ホリエモンがアイドルをプロデュース! 六本木劇場を拠点に「世界に通じる」アイドル目指す

東京藍小町,九尾狐,QPICCO

実業家・ホリエモンこと堀江貴文氏がプロデュースするアイドルユニット「東京藍小町」と「九尾狐(QPICCO)」の2組のお披露目会が、11月26日に東京・六本木「MAGIC LIVE iQ」でおこなわれた。

開幕すると軽快なBGMとともに赤と青の衣装を着た可愛らしい5人組が登場する。イリュージョンアイドルの「九尾狐(QPICCO)」だ。よく見ると、元17代目ミニスカポリスの結城ちかクンがいる。

大きな水槽のようなガラス張りの箱に布を被せて、1、2、3…。なんと、箱の中から堀江貴文氏が登場するというマジックからお披露目イベントがスタートした。

オープニングが終わると、早速ユニットのお披露目ライブへと続く。

最初にお披露目されたのは「すっぴん」をコンセプトにする7人組ユニット「東京藍小町」だ。

リーダーの山田悠理クンは最年長の28歳。最年少の住久凛クンは14歳という年齢幅の広いユニットで、化粧だけでなく心が”すっぴん”の六本木の富裕層たちに癒しを与える存在を目指しているという。

ただし、山田悠理クンによると「眉毛を描くのと、色付きのリップ、あと日焼け止めはしていいそうです。でも、お化粧はダメ」とできる限りありのままの姿を売りにするよう指導されているようだ。

続いて、「九尾狐(QPICCO)」が先ほどのイリュージョンとは打って変わって大人っぽさを秘めた”アイドル”したライブを繰り広げる。

ライブが終わって、いよいよ会見か…? と思ったら、再び、マジックが始まる。

マジックの定番、チャイナリングと呼ばれる知恵の輪で次々とトリックを決めていく「九尾狐(QPICCO)」メンバーの吉沢朱音クン。きちんと観客の目配せをして、本物のマジシャン顔負けの”間”を生み出す姿にプロのエンターテインメントを感じさせた。

お次は松尾百華クンによるロープマジックだ。切れたはずの白い縄が手でなぞると…あら不思議! 一本のロープに戻っているではないか。さらにテーブルクロスを敷いたテーブルを自由に浮かせるというイリュージョンまで演じてみせた。よく見るマジックではあるが、なぜだかグイグイと引き寄せられる。

聞けばそのはず、関西で有名なマジックバー「手品家」新宿店でメンバーたちは死ぬ気で努力して、世界大会に出場するマジシャンの元で修行してきたのだという。マジックを習いに行った当日から、ステージに立たされるなどかなりのスパルタ教育を受けたそうだ。

マジシャン系アイドルと言えば、「Dream Heart」や「まじょぴちゅ」などいるが、「これからは場数を踏んで、世界に通じるアイドルを目指す」(堀江氏)と胸を張った。

2つのユニットは今年2017年2月に堀江氏の友人らと共に思いつきで始めることにしたのだという。2カ月前に彼女たちに会った際は「マジックもできなかったし不安だったが、イメージ通りに仕上がった」という。

敢えて六本木を拠点にさせたのには理由がある。

「六本木にはこういう店はあまりない。バーレスク東京みたいに僕の仲間がやっている店もあるけど、ギラギラしているんじゃなく『東京藍小町』みたいに心も綺麗な癒しというものが欲しかった。

富裕層や外国人が多く集まることが理由のひとつ。あとはお金を使う人は銀座と六本木にしかいない。アイドルはアキバを中心に活動しているけど、お金持ちがああいうところに行くというのはない。

六本木の客はお金と影響力を持っている人がいるんだからそこを狙う」と、ターゲット層を明確にしつつ、プロモーションを考えたという。

「あとは、アイドルは音を被せたりするけど、うちは被せなしのガチで行く。これからもっと進化しますよ」と、意気込みを見せた。

今回のプロデュースにかかった金額について尋ねると「そこは非公開。六本木でこの規模の店を持つということはどれくらいかかるのか、それはなんとなく想像してください。でも、最小限しかお金はかけていない。

専用劇場以外にお金をかけたのは衣装です。コスプレとか制服というのは、きちんとしたものを身につけるだけでも”それっぽく見える”。だから、ここケチるなんてことはとんでもない。一番お金をかけないといけないんですよ」と持論を語った。

ホリエモンプロデュースと言われるが、堀江氏自身が把握していないことも増えてきている。

9月におこなわれたオーディションの審査員を勤めたり、コンセプト作りに参加しているが今回発表された韓国アニメ「トレジャートラベラーズ」のエンディング曲を「九尾狐(QPICCO)が担当すること、また同アニメの声優を2つのユニットから選出したこと、そのOP曲を新たなメンバーとともに作られる声優アイドルユニットが担当することは、詳しく知らされていなかったようだ。

同アニメは「チェインクロニクル・ワールドチェイン」のシナリオチーム・桃井俊英の初アニメ書き下ろし作品となる。

ほかにも、堀江氏の自書『多動力』(幻冬社)の出版プロデューサーから、ユニットの写真集を作るとその場で発表された。

堀江氏はこれらのユニットを出張組と公演組の2つに分けて、新規メンバーを募集すると言う。

「もう既にアジアの国で出張公演に来て欲しいと言うオファーもたくさん来ている。正直、メンバーの数が足りていない。世界的なアイドルを狙っているので、(メンバーには)英会話留学もしてもらいます。海外でやっている英会話スクールと既に話がついていて、受け入れてもらえることになっています。これからのアイドルに英語は必須ですよ。彼女たちは若いから覚えも早いはず」と、まだメンバーにも伝えていない新情報を発表した。

また、これからの音楽活動について「CDは作らない。CDケースのなかに楽曲のダウンロードQRコードと、CD型のチョコを入れた物を販売します。本当はゴーフル(薄焼きの洋菓子)を入れたかったんだけど、問い合わせたら『うちはやってない』って言われて、チョコを入れることにした」と楽曲を全てダウンロード配信のみにすると明かした。

「うちにはブルーレイもないし、CDを買っても困る人はたくさんいると思う。捨てるに捨てられないからね。だったら、お菓子を食べて、入れ物は自由に捨てられるようにした方がいい」と語った。

つづけて「ダウンロードリンクさえあればひなあられや大福でもいい。これからもバージョンアップさせていく予定です。エーベックスの松浦さん(代表取締役)ともそう言う話をしました。これからは音源付きのお菓子というのが並ぶようになる」と音楽業界の未来を占った。

アイドルプロデュースに関して、前述のエーベックス・松浦勝人氏やAKB48や乃木坂46などをプロデュースする秋元康氏との話からヒントを得ているようだ。ほかにも元AKB48の総監督を務めた高橋みなみクンとも話をしたという。

「こういったよくわからないプロジェクトに参加するのは本当に大切なんですよ。たかみなとさっき対談したんですが、最初のAKBはチラシも怪しかったし、よくやったよねって話をした。AKBでも3年くらいかかった。何年も頑張って結果が出た。

AKBがアイドル界のトップに立ったのは、専用劇場で毎日公演するという場数があったからです。彼女たちにはこれからどんどん場数を踏んでもらう。六本木は経営者や芸能人たち、お客さんの目が厳しいから成長も早いはず」

プロデュースするための座組みとして六本木を選んだと語っていたが、堀江氏自身の思いもそこにはあった。

「(六本木には)長く住んでいるんですが、いま六本木は岐路に立たされている部分がある。団塊の世代の方々のいいお店が、年齢的な問題からどんどん廃業して、代わりに格安業態のお店が入っている。六本木のイメージが崩壊しつつあって、これって本当に良くないと思うんです。

渋谷ならスクランブル交差点が世界的なランドマーク。そういう場所が六本木にはない。東京タワーぐらい。六本木ヒルズみたいなビルはいくらでもありますからね。

ここでのショーが全世界に共有され、世界的な文化の発信拠点として六本木が知られていくようにしていきたい。将来はデカい劇場を六本木に作りたいという話も友人たちとしています」

圧倒的なブランド力と知識、人脈を使って、アイドル界に進出を果たしたホリエモン。彼が目指すのは「アイドル」というエンターテインメント軍団だった。新たなアイドルの形を見せてほしい。

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